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「エッチなお姉さんいませんか」で中高生が書類送検 「出会い系サイト規制法」とは?
2013年05月08日 19時20分

インターネットの掲示板に「エッチなお姉さんいませんか」と書き込んだ中高生が、出会い系サイト規制法違反(禁止誘引行為)の疑いで書類送検され、ネットなどで話題になっている。読売新聞によると、長野県佐久署と県警少年課は4月26日、千葉県の高校生(16)と東京都の中学生(14)の2人を書類送検した。2人は今年1月から2月にかけ、携帯電話や携帯ゲーム機を使ってネット上の無料掲示板にアクセスし、「15歳です。エッチなお姉さんいませんか」などと書き込んでいたという。

ネット上では「中高生の頭の中なんてエッチなお姉さんでいっぱいなのに…」と同情する声も挙がっている。今回問題となった「禁止誘引行為」とは何なのか。書き込みは、「エッチな」がダメだったのか、年齢がダメだったのか、それとも中高生が書き込むこと自体がダメだったのか。また、いわゆる「出会い系」の掲示板ではなく、ツイッターフェイスブックなどのSNSに書き込んだ場合も同様なのか、尾崎博彦弁護士に聞いた。

●児童が関わる「エッチな行為」への誘いは、子どもが書き込んでもアウト

まず、「出会い系サイト規制法」とは何か。

「いわゆる出会い系サイトの利用が原因となって起きる犯罪から、児童(18歳未満の少年少女)を保護する法律です。出会い系サイトの掲示板に、児童との異性交際を求める書き込みをすると『禁止誘因行為』にあたり、違反した際には100万円以下の罰金となります。

注意点は、この法律が児童からの誘いかけも規制していることです。児童を性交等に誘う書き込み、たとえば『エッチできる女子中学生連絡希望』などの書き込みがダメなのはわかりやすいですが、それだけでなく『人を児童との性交等の相手方となるように誘引する書き込み』は全て禁止されているのです。書き込んだ内容がこれに該当する場合、書き込んだのが児童でも処罰の対象となり得ます」

つまり出会い系サイトでは、18歳未満との性交渉を誘いかけるような書き込みは、誰が投稿したとしてもアウトということだ。では、今回のケースはどうだったのか。

「『エッチなお姉さんいませんか』は性交などへの誘いかけと言えますし、『15歳です』は児童が相手方となることを示しています。ですから、これは『人を児童との性交等の相手方となるように誘引する書き込み』に該当し、書き込んだ中学生らも処罰の対象となります。

なお、書き込みにあたって、本当に性交等を意図していたかどうかは問題ではありません。つまり、記事の中学生らが本当に『エッチなお姉さん』と出会いたかったかどうかは関係なく、その様な書き込みをしたこと自体が禁止行為なのです」

●書き込み先が「出会い系サイト」でなければ、この法律には反しない

では一般的なSNSに同じような内容の書き込みをした場合はどうか。尾崎弁護士によると、書き込んだ先が出会い系サイトでなければ、同法違反にはあたらないという。

「SNSなどのサイトが『出会い系サイト』かどうかは、(1)面識のない異性との交際を希望する者の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報を掲示板に掲載する。(2)かつ異性との交際希望者が電子メール等で相互に連絡できるようにするサービスを提供している。この2つに該当するかどうかで判断されます。

注意したいのは、出会い系サイトかどうかの判断が、運営方針や利用実態に基づいて判断されることです。例えば名目上、掲示板に『異性との出会い目的禁止』と書かれていたとしても、そのような書込みがひんぱんになされ、サイト運営者が放置していれば、そのサイトは『出会い系サイト』であると認定される可能性があります」

つまり、冷やかしや冗談でSNSに書き込んだような場合でも、そのサイトが実質的に「出会い系サイト」だと見なされれば、処罰される可能性があり得るということだ。思春期の少年少女が抱えるリビドーは、ネットに書き込んで発散するのではなく、もっと伝統的で健全な方法で発散しておけといったところだろうか。

(弁護士ドットコムニュース)

インターネットの掲示板に「エッチなお姉さんいませんか」と書き込んだ中高生が、出会い系サイト規制法違反(禁止誘引行為)の疑いで書類送検され、ネットなどで話題になっている。読売新聞によると、長野県佐久署と県警少年課は4月26日、千葉県の高校生(16)と東京都の中学生(14)の2人を書類送検した。2人は今年1月から2月にかけ、携帯電話や携帯ゲーム機を使ってネット上の無料掲示板にアクセスし、「15歳です。エッチなお姉さんいませんか」などと書き込んでいたという。

ネット上では「中高生の頭の中なんてエッチなお姉さんでいっぱいなのに…」と同情する声も挙がっている。今回問題となった「禁止誘引行為」とは何なのか。書き込みは、「エッチな」がダメだったのか、年齢がダメだったのか、それとも中高生が書き込むこと自体がダメだったのか。また、いわゆる「出会い系」の掲示板ではなく、ツイッターフェイスブックなどのSNSに書き込んだ場合も同様なのか、尾崎博彦弁護士に聞いた。

●児童が関わる「エッチな行為」への誘いは、子どもが書き込んでもアウト

まず、「出会い系サイト規制法」とは何か。

「いわゆる出会い系サイトの利用が原因となって起きる犯罪から、児童(18歳未満の少年少女)を保護する法律です。出会い系サイトの掲示板に、児童との異性交際を求める書き込みをすると『禁止誘因行為』にあたり、違反した際には100万円以下の罰金となります。

注意点は、この法律が児童からの誘いかけも規制していることです。児童を性交等に誘う書き込み、たとえば『エッチできる女子中学生連絡希望』などの書き込みがダメなのはわかりやすいですが、それだけでなく『人を児童との性交等の相手方となるように誘引する書き込み』は全て禁止されているのです。書き込んだ内容がこれに該当する場合、書き込んだのが児童でも処罰の対象となり得ます」

つまり出会い系サイトでは、18歳未満との性交渉を誘いかけるような書き込みは、誰が投稿したとしてもアウトということだ。では、今回のケースはどうだったのか。

「『エッチなお姉さんいませんか』は性交などへの誘いかけと言えますし、『15歳です』は児童が相手方となることを示しています。ですから、これは『人を児童との性交等の相手方となるように誘引する書き込み』に該当し、書き込んだ中学生らも処罰の対象となります。

なお、書き込みにあたって、本当に性交等を意図していたかどうかは問題ではありません。つまり、記事の中学生らが本当に『エッチなお姉さん』と出会いたかったかどうかは関係なく、その様な書き込みをしたこと自体が禁止行為なのです」

●書き込み先が「出会い系サイト」でなければ、この法律には反しない

では一般的なSNSに同じような内容の書き込みをした場合はどうか。尾崎弁護士によると、書き込んだ先が出会い系サイトでなければ、同法違反にはあたらないという。

「SNSなどのサイトが『出会い系サイト』かどうかは、(1)面識のない異性との交際を希望する者の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報を掲示板に掲載する。(2)かつ異性との交際希望者が電子メール等で相互に連絡できるようにするサービスを提供している。この2つに該当するかどうかで判断されます。

注意したいのは、出会い系サイトかどうかの判断が、運営方針や利用実態に基づいて判断されることです。例えば名目上、掲示板に『異性との出会い目的禁止』と書かれていたとしても、そのような書込みがひんぱんになされ、サイト運営者が放置していれば、そのサイトは『出会い系サイト』であると認定される可能性があります」

つまり、冷やかしや冗談でSNSに書き込んだような場合でも、そのサイトが実質的に「出会い系サイト」だと見なされれば、処罰される可能性があり得るということだ。思春期の少年少女が抱えるリビドーは、ネットに書き込んで発散するのではなく、もっと伝統的で健全な方法で発散しておけといったところだろうか。

(弁護士ドットコムニュース)

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